11月10日から13日まで東京で復興庁からのレクチャー、福島第一原子力発電所、宮城県の沿岸部での復興状況の視察へと行ってきました。
沖縄4区選出の西銘恒三郎代議士が沖縄担当と復興大臣を兼務しているということもあり相談し、このプログラムとなりました。
復興にあたっては「地震・津波被害被災地」「原子力災害被災地」「教訓・記憶の後世への伝承」という3つの計画を推進しており、2011~2025年の15年間で約33兆円という莫大な予算が投じられることとなっています。
福島第一原子力発電所に向かう帰宅困難区域の状況や廃炉を進めている原子炉の状況、また津波で被害を受けた地域を目の当たりにすると、これまで戦災・後の米国統治時代の影響を受けた沖縄県に対し興味関心を持っていた政治家・官僚が少なくなり、その方たちの視線は東北に向いている。沖縄への関心が薄まっている危機感を強く感じるものとなりました。
東北の復興というものも大事ですが、沖縄県も新型コロナの影響を受けて現在非常に厳しい状況になっております。他の都道府県と比べると 第三次産業が占める割合が多い(沖縄総合事務局HPから表10参照)ことも理由として挙げられ、これは歴史的なものによる仕組みや制度に大きく関わるものですので、是正についても今後の沖縄振興でしっかりと早急に進めて行くべきと主張したいと思います。
さておき、今回の視察で非常に衝撃だったことは震災遺構「気仙沼市向洋高校跡」での説明員の話でした。かつてハザードマップを作成した市の職員だったそうです。想定10mを上回る27mの津波が来たために、避難地域に避難した市民が命を落としてしまったそうです。「想定外という言葉では片付けられないと」お話を伺ったときには非常に心苦しくなりました。まさに災害に対してはいくら用心しても用心しすぎはないということでしょう。
ここ沖縄でも30年間に那覇で震度6弱以上の確率は4~18%、1年間に震度5以上の揺れが発生する確率は3.3%、30年間だと約63%と全国的に見ても高い確率で、埋立地も多いこともあり、対策は必要です。
警察も消防も自衛隊も災害発生地に近ければ各々が被災しています。距離が離れているときはすぐに助けに来ることはできません。まずは己の命を守ることを一番に考えるとの話もありました。東北では高校の総合学習の際に防災についての意識を高める授業をしていたことが、よかったということも伺いましたので、この提案は県にも行いたいと思います。また、皆様もぜひともご家族で防災について考え、話す時間を持っていただければと思います。
その他、原発で感じたエネルギー政策などについても今後取り上げていこうと思います。