税金について、沖縄関係税制の延長が決まりました

我々の生活に様々な形で取り入れられている「税金」ですが、どのように決められているのか?気になりますよね。もちろん最終的には国会で議論されることになりますが、そこに大きく関わるのが、自民党の税制調査会という組織です。二年前の日経新聞の記事から抜粋です。

日経新聞 きょうのことば 2019年9月30日 2:00 

▼自民党税制調査会 自民党で政策決定を担う政務調査会の一機関。毎年秋から年末に翌年度の税制改正について関係省庁や経済界、地方自治体と議論し、増減税や新税の導入といった方針を固める。連立を組む公明党とともに年末に与党税制改正大綱をまとめる。同大綱の内容は政府が翌年の通常国会に提出する税制改正関連法案に反映されるため、自民党税調が税制を実質的に決めることが多い。(写真は引退した塩崎やすひさ議員のWebサイトから)

自公連立政権ですので、現在は自民・公明での税制調査会を開催しております。そこで、令和4年度の税制改正大綱の案が了承されたとの報道がなされました。

この大綱の案では、岸田総理の主張する所得増に関係した項目で、賃上げに積極的な企業を支援する「賃上げ税制」について、法人税から差し引く控除率を企業の取り組み状況に応じて、大企業で最大30%、中小企業で最大40%に引き上げるとしています。その他「住宅ローン減税」の延長も決まりました。一方、富裕層の金融所得への課税については、今後の課題として「税負担の公平性を確保する観点から、外国の制度や市場への影響も踏まえ、総合的な検討を行う」とし、結論を得る時期は明記されませんでした。参考 NHKWeb 2021年12月9日 14時05分

沖縄税制13項目を延長 酒税軽減は段階的に廃止 自民党の税制調査会

沖縄タイムス 2021年12月9日 07:35

というタイトルの記事がありました。沖縄税制で有名なのは沖縄県の復帰の時にスタートした特別措置による酒税減税です。酒税が泡盛35%とオリオンビール20%と減税されておりますが、この10年で段階的に廃止するということになりました。

その他にも、沖縄発着の航空機に係る燃料税が半額となっていますので、それも1年延長、県内のガソリン税の減税、電気事業者(沖縄電力)の燃料の減税や固定資産の減税というものもあります。これは県民に対しての電気料金の値下げで反映されます。

観光地形成促進や国際物流拠点産業集積、情報通信産業振興、産業イノベーション促進、経済金融活性化などの地域・特区制度、離島の旅館業用建物などの課税特例の計6項目は3年延長。県外に行く際に特定免税店(DFS)での減税制度は2年延長し、新たにオンラインでの商品購入を可能にするなども加えています。

また、軍用地の譲渡(売約)した際の譲渡所得の控除金額5000万円特例の面などが今回も延長されています。 

いずれの措置も、現行の沖縄振興特別措置法や駐留軍用地跡地利用推進特別措置法などに基づくため、党税調は「法の改正や期限延長が前提」としていますが、大方これで決まると思われます。

この時期の風物詩と言われますが、国会での税制改正要望に向けてプラカードでのPRも非常に活発にあるようです。(写真は看護連盟2017.12.15「たばこ増税賛成」を、自民党税調小委員会の出席議員にアピールより)