米軍再編交付金について

令和4年(2022年)1月23日に名護市の市長選挙が予定されております。現職の「とぐち武豊」市長が2期目を目指すということで、現市長の実績をみておりますと、子ども医療費無償化、保育料無償化、学校給食費無償化と子育て政策に非常にお金をかけていることがわかりました。この3つで7.1億円です。その他にも我々は選挙の時に「・・・やります」という様々な公約をお話して票をいただきます。しかし、そのためには「財源の裏付け」が必要なのです。

名護市においては米軍再編交付金(沖縄防衛局広報平成19年10月1日号から)という予算が活用されています。

再編交付金は、平成19年度に「駐留軍等の再編の円滑な実施に関する特別措置法」衆議院HPにより、在日米軍の再編に伴い影響を受ける市町村に、公共の施設の整備その他の住民の生活の利便性の向上及び産業の振興に寄与する事業に充てるため、国から交付される交付金です。

名護に30億円 交付金通知 沖縄防衛局 2018年4月26日 10:42 琉球新報より

沖縄防衛局は25日、米軍再編事業の進展に応じて支給される再編交付金の2017年度分と18年度分の計29億8038万4千円の交付金額決定を名護市に通知した。これを受け、渡具知武豊市長は「学校給食費の無償化や名護市の経済発展といった公約実現に有効に活用していきたい」とコメントした。

とありました。年間15億円ほど名護市に対して支給されているようです。

再編交付金ということですので、再編される地域に対して、負担が増えるための協力金という意味合いが大きいものになります。以前、普天間の辺野古移設反対派の市長の際には止められていたということです。

再編交付金は、米軍再編で負担が増える自治体に交付される。2007~16年度に全国延べ47市町村に約838億円が交付された。

名護市も移設容認の姿勢だった08年度に約14億円、09年度には約3億8千万円を受け取り、道路整備などに充ててきた。と丁度4年前の名護市長選挙の時の朝日新聞「基地マネー、揺れる名護 再編交付金、2010年から不交付 市長選きょう告示 2018年1月28日 5時00分」には全国の状況も掲載されていました。

同記事には

「なくても困らない」「発展、取り残される」

 市立久辺(くべ)中学校の体育館の建て替えもその一つ。完成予定は遅れたが、文部科学省の補助を受けて新年度に完成する。市の担当者は「もともと再編交付金はなかったため、それがなくなったといって、(財政が)困るという話ではない」と語る。 

という意見も記載されていましたが、

 稲嶺市政の8年間で、財政調整基金などの積立金は38億円から72億円に増えた。一方で、借金である市債残高は、221億円から270億円超に増えた。

 前市議の新顔とぐち武豊氏(56)はこの点を突く。借金増加は稲嶺市政が移設反対に固執しすぎているためだとし、再編交付金を含め「国から受け取れる財源は受け取る」と主張する。 

ともありました。ということはやはり、この交付金は地域事業のためには非常に大きな影響をもたらすものであると私は思います。

もちろん基本的に外国の基地含め、戦に繋がるものは無いほうが良いということには異論はないと思いますが、やはり諸外国、特に周辺国の事を考えたときには備えは大事になりますので、様々な点を総合的に勘案することになります。

特に過疎地域を抱える県北部地域でこの交付金というのは使い勝手の良い予算となりますので、考えてしっかりと活用することが必要ではないかと思います。