参議院選挙で慌ただしくしていたため、本日はブログ連チャンでの投稿になります(汗)
リカレント教育という言葉をご存知でしょうか?
人生100年時代の今、これまでは教育を受け、仕事に付き、引退をするという3ステージのモデルからマルチステージのモデルへと変化しています。
学校教育からいったん離れて社会に出た後も、それぞれのタイミングで学び直し、仕事で求められる能力を磨き続けていくことが重要になっています。このための社会人の学びをリカレント教育と呼んでいます。「リカレント(recurrent)」とは、「繰り返す」「循環する」という意味です。寿命が伸びたことに加え、社会の変化の流れが早くなり、10年一昔どころか、3年一昔と言ってもおかしくない現代では仕事や人生を充実させるためにも学びの継続や知識を最新のものにしていく更新をしていく必要があります。
「リカレント教育」と似た言葉に「生涯学習」がありますが、学ぶ目的が異なります。リカレント教育は、例えば外国語、資格習得系科目、経営や法律、会計などのビジネス系科目、プログラミングスキルなど仕事に生かす知識やスキルを学ぶことです。生涯学習は、学校教育や社会教育、さらには文化活動、スポーツ活動、ボランティア活動や趣味など仕事に無関係なことや「生きがい」に通じる内容も学習の対象に含まれる生涯にわたり行うあらゆる学習のことです。どちらも重要な学びであると思います。
厚生労働省と、経済産業省・文部科学省等が連携して、学び直しのきっかけともなるキャリア相談や学びにかかる費用の支援がなされています。マナパスと言うサイトで文科省が社会人の学びに関する情報を幅広くまとめています。『マナパス』と検索してみてください。
社会人になって学びなおしの際には学費など金銭面の負担を軽減するために支援制度があります。今後のキャリア形成の相談を行うキャリアコンサルティングや就職・転職支援の大学リカレント教育推進事業、公的職業訓練(ハロートレーニング)と言った学び直しを無料で行ったり、経済的支援の給付金制度がありますので活用すると良いと思います。私も過去に教育訓練給付金制度(対象講座を修了した場合に、自ら負担した受講費用の20%~70%の支給が受けられます)を活用させていただきました。
これまでは一つの会社に務めきる方も多くいましたが、今はスキルアップに伴った転職や副業での収入を増やすなど、働き方も多様化していますので、ぜひともリカレント教育に興味をもっていただきたいです。
また沖縄県内は非正規の比率が多いです。令和3年沖縄県労働力調査で役員を除く雇用者のうち、正規の職員・従業員は372千人です。非正規の職員・従業員235千人で、その割合は38.7%で全国平均は36.7%と比較しても悪い状況です。
企業としては非正規雇用者は有期雇用であり、活用の範囲が限定されていることから、 当面の業務遂行に必要なものは別として、長期的な視点での教育訓練を実施しづらいとの理由で能力開発への経費捻出をなかなか行わないケースもあり、非正規雇用者は低い賃金での就業を余儀なくされていることから費用負担の問 題も大きく、また時間的な余裕もないために個人として能力開発の機会が乏しく、個人の能力の向上が難しいということで、所得を増やすことができないという悪循環に陥ることがあります。
企業でも自社の人材の知識や能力を上げていくことが、企業の存続や発展に寄与するものとなりますので、そんなときに活用できるのは「人材開発支援助成金」や「生産性向上支援訓練」等の制度です。職員の知識や能力を上げていくことが会社のためにもなりますし、その職員の所得を増やしていくことにも繋がると考えられます。
私もキャリア教育についての取り組みを推進する立場として、個人だけでなく企業に対しての働きかけも行っていきたいと考えています。