この1週間ほどで、立て続けに犬の飼い主を探す案件がありました。
1件目
1件は私の知人から、交通事故で亡くなった迷い犬、知人が看取り火葬場へ連れて行ったのですが、数日間は安置してくれることになり、なんとか飼い主さんを探して最期にお渡ししたいという相談でした。
迷い犬のサイトに掲載されていたので、メールを送る、コメントを載せる。SNS(Facebook・Twitter)を活用し、そして近所のコンビニやスーパーマーケットへも告知をお願いするなどしていましたら、結果的にはSNS → 公的施設への数件の連絡 → 飼い主さんのご家族、という流れで届いたようです。
飼い主さんはお年寄りで、迷い犬サイトに掲載したのはお子さんかお孫さんだったようで、サイトの確認がしばらくできていなかったということでギリギリまで気づいてもらえずヤキモキしてしまいましたが、なんとか間に合いました。
2件目
そしてもう一件は大雨の夜、私の自宅の駐車場に柴犬くんが迷い込んできていました。娘が大騒ぎして私を呼びに来たので、確保しました。(大雨のときは子猫がくることが多く、これまで通算10匹で、うち3匹は我が家に居着いてしまいました・・・癒やされております。犬は初めてかも)
こちらも早速SNSを使い拡散してもらったところ、翌朝には近所の方が飼い主であることが判明し、メールでのやりとりから、スムーズに引き渡すことができました。ご家族も大雨の中、周辺を探し回ったのですが、見つからず心配で眠れないほどつらかったようです。
とても人懐っこいコだったので、飼い主見つからなかったらそのまま引き取ろうとまで考えていましたが、こちらも見つかったのでホッとしました。
そこで、考えさせられたのは犬や猫の迷子に対応するための政策です。
ここにはマイクロチップによる個体識別のことが書かれています。
平成 18 年1月 20 日の環境省告示第23号には【動物が自己の所有に係るものであることを明らかにするための措置について】が挙げられています。
第1 所有明示の意義及び役割 動物の所有者が、その所有する動物が自己の所有に係るものであることを明らかにするための措置を講ずることは、動物の盗難及び 迷子の防止に資するとともに、迷子になった動物の所有者の発見を 容易にし、責任の所在の明確化による所有者の意識の向上等を通じ て、動物の遺棄及び逸走の未然の防止に寄与するものである。
マイクロチップ、名札や首輪などでの識別ができるようにとあります。しかし、犬や猫が逃げ出した時には首輪や名札をしていないことも多いようです。今回もその類でした。
そんな時にマイクロチップを装着することが、盗難や迷子の際に飼い主が見つからないことを少なくしていくことにも繋がります。動物病院のウェブなどを見ると推奨されていますが、まだまだ沖縄県では装着に向けての取り組みが弱いように感じます。
令和2年6月1日付で一部施行された動物の愛護及び管理に関する法律ですが、川崎市のウェブサイトがわかりやすかったので、リンクを貼ります。
マイクロチップの装着等(令和4年6月までに施行)も以下のように行われるようになります。以下ウェブから引用。
犬猫等販売業者に対して、マイクロチップの装着、情報登録が義務付けられました。
なお、一般の飼い主に対しては装着の義務化はありませんが、装着するように努めることが定められます。ただし、マイクロチップを装着済の動物を所有する場合は、一般の飼い主であっても登録しなければなりません。
また、登録を受けた犬の所在地を管轄する市町村長が、その犬の登録又は変更登録についての通知を受けた場合には、その犬に装着されているマイクロチップは狂犬病予防法に規程する「犬の鑑札」とみなされます
しかし、販売業者に対してのみで一般の飼い主には装着の義務付けはありません。
猫に関しては生態系の保全などの目的もあり、やんばる地域のモデル事業もなされたり、竹富町条例では猫へのマイクロチップ必須となったりしています。八重山毎日新聞 2020年11月17日 参考
猫に対しても必要ですが、犬もしっかりと対応してあげなければいけないなと感じる案件が立て続けにありましたので、県にもこのお話をしながら、取り組みの強化ができたらと思います。
※先だっての東北の地震がありました。被害に合われた方にはお見舞い申し上げます。マグニチュード7.3、幸いにも死者の報告はまだ目にしておりませんが、阪神淡路大震災と同規模のエネルギーです。これからの避難所での新型コロナウイルス感染拡大期においての生活はご苦労をおかけするかと思いますが、政府支援をしっかりとして、地域と共に乗り切っていただければと思います。
そんな中、地震の際に逃げ出すペットの捜索や、避難所で動物同伴の生活なども課題と言われていますので、施設環境の整備も今後の課題となるかと思われます。混乱の中で動物病院でのデータの管理含めペットの識別に関してはマイクロチップは非常に有効だと思われますので、この政策は進めていきたいと思っています。