那覇軍港ってどんなとこ?

 那覇市の選挙の争点となる那覇港湾施設(那覇軍港)について説明を、沖縄県のサイトを参考にまとめてみました。

那覇港湾施設は、那覇港の一部を成し、那覇空港にも近く、産業振興に適し極めて開発効果が高い場所で、県内ではホワイト・ビーチ地区に次ぐ大きな軍港です。
昭和49年1月の第15回日米安全保障協議委員会で、移設条件付きの全部返還が合意されながら、合意から48年以上 経過した現在でも返還は実現していません。なお、移設先として、浦添市が平成13年11月に受け入れを表明したことにより、現在、移設作業が進められているところです。

まさに、物流の拠点として秘めた可能性が高い場所にあります。しかし、沖縄県、那覇市、浦添市の3者による協議がなかなか進まないということで、県議会でも話題としてしばしば取り上げられています。直近の2回の開催を見てみますと

第27回協議会が令和3年5月19日(水)浦添市サイトから

第28回協議会が令和4年3月30日(水)防衛省サイトから

とペースが結構遅いのです。

 

上の絵は那覇市が平成8年3月に作成した那覇軍港跡地利用計画(基本構想)のイメージパースです。那覇軍港の跡地がウォーターフロント計画として様々な施設の建設が可能となっています。

その周辺の陸上自衛隊の駐屯地と合わせれば、空港、那覇港と空路、海路のそれぞれの入口から近い場所に那覇市民は当然ながら、短期の観光客や長期で沖縄県に滞在する人もワクワクするようなエリアが生まれるのではないかと思われます。しかし、この計画が決まってから25年以上が経過してしまいました。

浦添市が受け入れを表明したことで、進もうとしてい た計画でありますが、現県政の中でなぜか遅々として進まない状況であり、実現まではもう少し時間がかかかりそうです。

写真は沖縄防衛局の広報「はいさい」に掲載された那覇港湾施設の代替施設として移転する浦添ふ頭地区の予定図です。浦添市もこの那覇軍港移設と合わせて民間港の充実とキャンプキンザーの返還や開発などが予定されていますが、豊見城市も瀬長島や豊崎を含めた湾岸線の整備もあります。那覇市、浦添市と方向性を合わせて、広域的な連携が必要となります。加えて民間港の充実は現在の那覇港が狭く場所がないために危険であり、運送事業者などからも早めの整備を求められています。

しかし、前述の跡地利用計画も作成されて30年が過ぎようとしておりますので、社会環境も大きく変わってきています。この那覇港湾施設の返還および周辺の土地利用については改めて地権者への理解を進めながら、関係各所と協議し早急に新たな計画を策定しながら、実現に向けて動いていかなければならないものであると感がえております。