グリーンスローモビリティってご存知ですか?

グリーンスローモビリティとは、時速20km未満で公道を走ることができる電動車を活用した小さな移動サービスで、その車両も含めた総称のことです。国土交通省HPから

(写真 株式会社イメイドHPより)

2015年のパリ協定の際に21世紀後半には温室効果ガス排出実質ゼロを国際  的な枠組みとして目指し、低炭素社会と併せて様々な課題解決を図る取り組みが求められるようになりました。

那覇市内でも高齢化が進み、交通難民・買い物難民と言われる地域も実は増えてきていますので、地域での地域内交通の確保が必要となってきています。また、観光の面でも観光客が増えれば増えるほど、オーバーツーリズムでの交通対策が重要視されています。我々の日常的な移動によるものだけでなくレンタカーなども加わり、沖縄県も慢性的な渋滞があります。

特に、那覇市内は全国でもワーストの渋滞が行政でも大きな問題として取り沙汰されていますので、新たな移動の仕組みとして観光モビリティの展開など、地域が抱える様々な交通の課題の解決と、地域での低炭素型モビリティの普及を同時に進められる「グリーンスローモビリティ」の推進が図られるようになっています。

グリーンスローモビリティというとなかなかわかりづらいと思いますが、表面の写真のようなゴルフ場カートや沖縄海洋博記念公園の中での電気自動車のものなどを想像していただければ良いと思います。

県外では路線を限定してはいますが、このような車を利用して自動運転の実証実験などがなされている地域もあります。

うるま市の国際物流拠点産業集積地域という沖縄振興特別措置法に基づいた経済特区がありますが、そこに「株式会社イメイド」というグリーンスローモビリティの製造をしている車メーカーがあり、工場の視察と代表の方からお話を伺ってまいりました。グリーンスローモビリティは我々が乗っている通常の乗用車両とは異なり、低速で走行するので衝突実験を行う必要もないために、これまでの大手メーカーだけではなく地方のメーカーも参入しやすいということでした。

しかし、電動のモーターを生産車数が少ないうちには独自開発するのはなかなか難しく、海外メーカとの協力もしているという話もあり、純県産を目指すにはもう少し販売数を増やすなど環境を整える必要がありそうです。地域のお年寄りや子どもたちの足としての公共交通などで活用できれば良いと思います。

代表から、沖縄県内外で学んだ学生が戻る職業・業種・業界を作りたいとい う旨のお話がありました。まさにその通りだと感じます。私の友人でも県外や海外で仕事をスタートしキャリアを積んだはいいものの、なかなか沖縄に戻り仕事する環境がないという話を伺うこともありました。しかし今後は沖縄県も通信環境が整ってきました。Webを使うなどで、地域の不利性をどこまで克服していくのかを民間の皆様の意見もいただきながら整備していく必要がありますので、取り組んで行きます。