防災の観点から災害時の水の供給やお手洗いなどの処理がとても重要視されています。
最近、水の浄化についての提案を受けたり、道路清掃をしながら側溝のゴミはどうなるのだろうか?などと考えさせられたこともあり、沖縄県の下水道課に現場視察の相談をしてみたところ、宜野湾にある浄化センターの見学をさせていただけることになりました。
那覇・西原・宜野湾・うるまと4ヶ所の浄化センターが沖縄県の管理としてありますが、その中でも宜野湾(伊佐浜)はアメリカ統治下において沖縄県内では那覇と同時期に初めて設置されたということでした。
流域下水道整備状況のサイトで各センターの現況や計画が見れます。
飲料水は沖縄県では水タンクを設置している家庭も多く、ペットボトルや水ディスペンサーなどを常備している方もいらっしゃるかと思います。
しかし、下水に関してはあまり気にしていないのではないでしょうか?トイレの利用についてはもちろん各家庭で水を貯めておくことでクリアできるの ですが、その行き先である浄水場についても146万県民の排水を処理するためには多くの電力が必要とされているようなので、ひょっとしたら水処理ができなくなるケースも可能性としてはあるようです。
浄化について、職員から説明を受けてまいりました。左のボトルから右に向けて浄化の段階が進んでいる様子です。
生活排水(炊事・洗濯・お風呂など)とトイレの排水を合わせて処理しています。左から3つ目の 反応槽というところで微生物を使い汚れを食 べてもらい水を綺麗にしています。その後は透明になっています。
浄水場は広大な広さで少しは匂いますが、とても気になるというレベルではありませんでした。
写真は最終の処理水の直前で塩素処理する前の段階ですが、小さな魚も住めるくらいですから、だいぶ綺麗になっているのだと思われます。
仕組みについては沖縄県のサイトをご覧いただければ詳しいことがわかります。
ちなみに沖縄県の下水道の普及率は72.4%と全国の80.6%より低い水準となっています。日本下水道協会サイト(最高は東京の99.6%と最低は徳島の18.7%)今後は人口減少に伴い、現在の施設の維持が可能なのか?ということも合わせて考えていかねばなりません。下水が普及していない家屋は浄化槽を設置しますが、その法定点検についても沖縄県は低い状況にあるということもわかりかりましたので、意識啓発もしていく必要があります。
そして、雨水の処理について気になったのでそちらも確認してみたところ驚くことにそのまま川に流れてしまうと言うことでした!
沖縄県は雨水と汚水が分離されて流れる分流式と言われる仕組みになっています。参考:日本下水道協会スイスイランド
大雨の際などに道路の落ち葉やタバコの吸い殻、食べ物の袋や容器などが側溝から流れて行きますが、途中でどこかで処理をするのかと思ったらそのようなことはないようです。
ということで、皆さま!ぜひともタバコやお菓子の袋などなどポイ捨てはなさいませんようお願いいたします。