民間のお金を活用しよう!PPPやPFIとは?

先日、沖縄県の大型マイス施設(Meeting、Incentive、Convention、Exhbitionの会場となる施設)を民間資金活用で設置するという話が出ておりました。

MICE整備を民間資金で 財政負担を抑制 来年度に「実施方針」事業者を公募へ 沖縄県が初導入 琉球新報2023年2月7日

県文化観光スポーツ部は社会資本整備方式(PFI)方式とする方針、手法を導入すれば初めての事例となるようです。実施方針を2023年度中に公表し公募予定だそうです。

沖縄県マリンタウンMICEエリア形成事業の今後の進め方について沖縄県MICE振興課

多くの地方公共団体にとって、厳しい財政状況や人口減少、公共施設の老朽化などに適切に対応しながら、活気に溢れる地域経済を実現していくことは、喫緊の課題です。(官民連携 国土交通省のサイトから

そのために「地方自治体もなかなか予算が厳しいので、民間のお金を使おう!」という流れができております。官民連携と言われているものです。PFIやPPPという言葉を目にする機会も増えてきましたが、どのようなものかよくわからないという方もいらっしゃるので、少し整理をして見たいと思います。

PPPとはPublic Private Partnershipの略で、公私連携と訳します。公共施設などの建設や維持管理、運営などを行政と民間が連携して、民間の知恵を借りて財政資金の効率的なしようや行政効率化などを図るものです。

その中にPFI (Private  Finance Initiative)も含まれています。PFIとは公共施設の整備等にあたって、従来のように自治体が発注するのではなく、どのような設計・建設・運営を行えば最も効率的かを、 民間事業者に提案競争(プロポーザル)させ、最も優れた民間事業者を選定し、設計から運営までを行わせ、資金調達も 自ら行ってもらう制度。ということで、資金調達までというところがミソです。

 公共施設プラス、賃貸マンション、レンタルオフィスやショップなどを併設することで更に公共の負担が減ることで負担が少なくなる、民間も利益を得ることができる仕組みです。池袋にある豊島区役所の庁舎などは全国的にも有名です。

公共の土地を活用して民間が建物を作り一部を役所が使う、残りはマンションなどとして活用しています。この形式はPRE(Public  Real Estate)公的不動産活用戦略と言われ公共団体が地方公共団体等が保 有する各種の不動産の管理・活用を合理的なものにすべきという認識を背景にしてつくられた用語です。
全国的にも地方財政を運営する視点から、遊休・未利用の不動産の活用、非効率な不動産利用の見直しなどの取組みがなされるようになりました。

同じく豊島区の公園もパークPFIという制度で公園内で商売をして、管理費用に当てるなどの手段が取れるようになっています。右の写真は公園に整備されたカフェです。

今回、沖縄県がMICEにPFIを活用したいと言っていますが、その規模は500億円とも言われています。新型コロナの影響でMICEの在り方も変わってきています。沖縄アリーナも1万人が入ります。周辺が整備されると活用方法も変わります。そして何より、現在の予定地である与那原町や西原町と那覇空港の距離的・時間的な問題解決もまだ見通せない中での見切り発車ではないかと思います。今一度、必要性を検証してPPP・PFIがなぜ始まったか?冒頭に挙げた国交省の文言から「財政のムダをなくす」ことをしっかりと考えていただきたいものです。その点もしっかりと議会において追及してまいります。