6月の選挙前にブログを更新して以来、4ヶ月も空いてしまいました。。。
選挙、6月議会、南米訪問団、宜野湾市長選挙、そして9月議会の準備などなど、普段の議員の業務に加えて自治会長として、保護司の活動など何かパンパンなんですが、お誘いも多くありますので落ち着いて机を前に座る時間が作れず(言い訳)
さて、比較的落ち着いてきたので、久々に投稿です。
さて、「マグネティック・テープ・アラート」とは、ユネスコが2019年に発した警告で、カセットテープやビデオテープなどの磁気テープに記録された音声や映像が、2025年までにデジタル化しなければ二度とアクセスできなくなる可能性が高いことを周知するものです。
日本語だとこの下のサイトページがわかりやすかったです。
日本図書館協会 マグ ネ テ ィ ッ ク・テ ー プ・ア ラ ー ト ― ビ デ オ テ ー プ の 貴 重 な 映 像 を 失 う 前 に ―冨田美香(国立映画アーカイブ主任研究員)
1970年代以降、カセットテープやビデオテープが普及し、個人が音声や映像を記録することが容易になりました。しかし、現在では、これらの磁気テープは過去の記録メディアとなりつつあり、再生機器の製造中止や劣化により、テープに記録された情報へのアクセスが困難になりつつあります。
2025年までに磁気テープのデジタル化が困難になる主な理由として、
①再生機器の維持: 再生機器の製造・サポートが終了しており、動作可能な再生機器の維持が困難になっていること。
②技術者の減少: 磁気テープの規格は多岐にわたり、それぞれの規格に対応した知識・経験を持つ技術者が必要だが、放送業界がファイルベースに移行したため、技術者が減少していること。
③テープの劣化: 磁気テープ自体も経年劣化するため、デジタル化の難易度が上がり、費用が高騰すること。
以上の3点が挙げられています。
ユネスコと国際音声・視聴覚アーカイブ協会(IASA)は、2019年7月から2020年5月にかけて、「マグネティック・テープ・アラート・プロジェクト」という調査を実施しました。
UNESUCO Magnetic Tape Alert Project supported by IFAP
この調査は、世界各地に保管されている磁気テープコレクションの情報を収集し、状況改善に向けたネットワーク形成を目的としていました。調査の結果、回答者の多くは、デジタル化の計画がない、または計画があっても資金が不足していることが明らかになりました。
家庭用ビデオテープや業務用ビデオテープには、地域の歴史や文化、個人の思い出など、貴重な映像が記録されている可能性があります。これらの映像を後世に残すためにはデジタルファイル化が必須です。デジタルファイル化とは、単にDVDにダビングすることではなく、長期保存に適したフォーマットとストレージメディアを選択し、データの管理を行うことを指します。DVD化ではデジタル・テープ・アラートの問題解決にはなりません。 それは、デジタル・テープ・アラートの本質が、単にアナログデータが劣化することだけでなく、記録媒体と再生機器の両方が将来利用できなくなることにあるからです。
デジタルファイル化のガイドラインでは、デジタルファイル化の手順として、以下の3点を推奨しています。
①オリジナルキャリアの保存(デジタル化を行う場合でも、オリジナルキャリアは必ず保存することが重要です。)
②コンテンツの持続可能なデジタルデータ形式への移行(保存用・アクセス用コピーの作成、バックアップファイルの作成など)
③長期的なデジタルデータの管理(定期的なデータ更新、複数コピーの作成、フォーマットの進化への対応、データ管理システムの導入など)
「マグネティック・テープ・アラート」は、磁気テープに記録された貴重な音声や映像が失われる危機に瀕していることを私たちに警告しています。デジタル化のデッドラインが迫る中、早急な対策が求められています。
沖縄県でも芸能や文化、言語が記録されている貴重なテープが多く存在しているはずです。そのアーカイブ化のためにもしっかりと予算立ては必要だと思われます。9月定例議会ではその質問を行う予定となっています。
※そう考えるとレコードというのは非常に興味深い存在ですね。